2017年07月04日
熱中症にご注意を!
夏になると毎年注目される熱中症は、真夏の暑い日だけに限らず、これから迎える梅雨明け前後の暑さにも注意が必要とされています。熱中症は誰もが発症する恐れがあり、命にも関わります。小まめな水分補給や室温調整で予防するといったように、熱中症への対策をしっかり立てておきたいものです。
「熱中症」とは、温度や湿度が高いなかで体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れ、体温の調節機能が働かなくなり、体温上昇、めまい、身体のだるさ、ひどい時にはけいれんや意識の異常など、さまざまな障害を起こす症状のことです。家の中でじっとしていても室温や湿度が高いために、身体から熱が逃げにくく熱中症になるケースがあります。
◎熱中症になってしまったら
熱中症の初期症状は、「めまい、立ちくらみ、大量の発汗、こむら返り、手足のしびれ」などです。これらを感じたら、すぐに対処しましょう。
①日陰などの涼しい場所へ移動し、安静に!
②身体を冷やす!
③水分と塩分を補給!
小さな子どもは背が低いぶん地面からの距離が近いので照り返しを受けやすく、また、身体の機能が未熟なため体温が上がりやすいといわれています。一方で、高齢者は生理機能の低下のため、喉の渇きや暑さを感じにくくなっており、どちらも特に注意が必要です。
確実な水分の補給には、市販の「経口補水液」がおすすめです。適度な塩分・ミネラルが含まれており、体液に近い浸透圧に調製されているため、体内に吸収されやすくなっています。
◎熱中症を予防するために
予防のために注意したいのは、
・夏場の外出には常に飲み物を携帯する
・帽子や日傘などで直射日光を避ける
・室内では我慢しないでエアコンをつける
水分や塩分は、喉の渇きを感じる前から補給することが大切です。寝ている間にも水分は失われています。夏場だけでなく、飲み物は常備しておくと安心かもしれませんね。
JA長野厚生連
南長野医療センター 篠ノ井総合病院 薬剤部
田中 宏治